弾きたい曲は“今の生活”からやってくる
- yhoshinapiano
- 10月21日
- 読了時間: 2分
更新日:10月27日
先日のレッスンで、大人の生徒さんがこんな一言をくださいました。
「あの…マリーオンアクロス、っていう曲。やりたいんです」
初めは何の曲かわからず聞き返すと、
旦那様がロック好きでよく聴いていて、
YouTube やドキュメンタリーでもよく耳にするのだそう。
その曲は、スウェーデンのロックバンド Ghost が
2019年にリリースした 「Mary On A Cross」。
TikTokで突然バズり、全米チャート入りした“逆転ヒット”の曲。
ご本人が嬉しそうに教えてくださいました。
めっちゃかっこいい曲で、私も大好きに。
「弾きたい」は生活の中からやってくる
クラシックだけがピアノ教室で扱う曲だと思われがちですが、
人の「弾きたい」は、いつだって生活のそばから連れてこられます。
夫婦でいつも聴いている曲
ドラマで心に残った曲
孫が歌っていて気になった曲
昔バンドでやっていた曲 …など
「Mary On A Cross」も “やりたい時がやりどき”。
だからこそ “自分の今” を持ち込んでもらえる教室でありたいと思います。
時代はTikTok、でも弾くのは大人
面白いのは——
バズらせたのはTikTokの若者たちなのに、
「弾きたい」と言っているのは大人の生徒さん、ということ。
音楽は世代を超えて逆流し、
SNSが届けた“今”が、大人のピアノ生活に合流している。
この小さな出来事の中に、
音楽の面白さと“時代性”の両方があると感じました。
いまは「ロックも弾けるピアノ時代」
楽譜も、いろいろなアレンジが公開される手軽な時代。
「ロックだから無理」ではなく、
必要な骨格を残しつつピアノ語に翻訳していくことで、
大人のレッスンにも十分のせていけます。
ピアノ教室は「世代を受け止める場所」
若者がバズらせたロックを、
大人がピアノで弾きたくて待っている——
そんな「時代の交差点」のような瞬間に立ち会えることが、
ピアノ教室という仕事の醍醐味だと、改めて思いました。
今、あの生徒さんはノリノリで音源をかけながら練習中。
流行曲は若者だけのものじゃない。
大人もちゃんと、今を生きている。
























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